3.11後・空気の正体

昭和の預言者(故山本七平氏)の視点をかりながら3.11後の日本社会のおかしな空気の正体を解明したいと考えております。特に菅元首相に対する魔女裁判のごとき我々の異常な憎悪を詳しく検証するつもりです。

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衝撃の地震予報 あたらなければよいと願っているが・・・

本年12月29日又は来年1月8日に、琵琶湖周辺域でM8クラスの直下型地震が起こる可能性があるという衝撃的な情報がネットなどで駆け巡っている。その情報の発信者はアマチュアの地震予知研究家でPHP新書「地震予報」の著者としても知られる串田嘉男氏である。私は串田氏については地震予知研究者として今まで名前だけは聞いていたものの、ほとんど何の知識もなかったのだが、先週号の週刊FRIDAYの記事を読んで、これは「ただ事ではない」ということを感じて、早速、串田氏の著書(「地震予報」PHP新書)を取り寄せてみた。

一昨日(29日)ようやく読了したばかりだが、串田式地震予知法に対する認識が深まると共に、今現在、発信されている琵琶湖周辺域(及び関西圏)の直下型地震予報に対して、いたずらに恐怖心をもつのではなく、まだまだ分からない多くの謎があるという串田氏自身の謙虚な認識も踏まえて、冷静に受け止めるべきであると感じている。

まずは串田式地震予知法とはどのようなものかということを簡単に説明しておこう(ただし、本の内容は難解な個所が多くあり満足に理解できたわけでないことはいうまでもないが…)。

串田氏らの研究によると、地震が発生する前兆現象として震源地に近い電離層に異常が現れるという仮説に立っている。同じような電離層の異常を観測して地震予知に生かす方法はいくつかあるようだが、串田氏の方法はFM電波(VHF波)の異常を観測する方法である。ちなみに以前に紹介した電気通信大学教授の早川先生の予知方法はVHF波ではなくVHL波である(念のためVHF波は超短波でありVHL波は逆に超長波である)。

全国のFM放送で使われているVHF波は波長が非常に短いために他の波長の長い電波に比べて大気圏内で反射することが少なく、その結果、遠い場所には伝わりにくい。しかしながら、たまに飛行機や流星群にあたってFM電波が普段は届かない遠隔地へ届くようになることがある。串田氏はもともとアマチュアの天文研究家であり、新彗星の発見などでその分野では世界的にも名の知られた研究者だったが、その彗星の発見に欠かせなかったのがFM電波の受信だったそうである。というのは彗星からこぼれおちる流星が大気圏内に突入すると、FM電波が流星群に衝突し反射して帰ってくるからである。串田氏はその方法を巧みに使って新彗星の発見などに利用していた。

ところがあるとき流星の影響がないにもかかわらず、普段は受信できないはずのFM電波が受信されるという異常現象を検知し、その数日後に地震が起こったというのである。その後、同じような現象を何度も検知して、串田氏はFM電波の観測によって地震の予知が可能になるということを確信するようになった。それ以降、串田氏は自らの施設である八ガ岳の公開天文台でFM電波を観測しながら地震予知研究を続けてきた。串田氏はFM電波の異常を検知するためにペンレコーダーというアナログ装置を作って、自動的にFM電波の異常を紙に記録するシステムを開発している。これによってFM電波の異常観測にはさまざまなパターンがあることが分かっている。飛行機の機体にあたって反射したものや流星群にあたって反射したものは明らかな特徴があり、その他の異常検知、すなわち地震の前兆現象によると考えられるものとは明らかに違っている。しかも、同じ地震の前兆現象によるものだと考えられる異常検知にも多くの複雑なパターンがあり、一定の法則性があることも分かってきた。

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驚くべきことに通常の地震の起こり方には上の図のような法則があるという。異常電波の観測が始まってから徐々に観測値が極大にいたるが、やがて異常電波が減少していくと、まったく反応のない静穏期になる。地震が発生するのは。必ずその静穏期になってからだという。もちろんその原因は分かっていないが、串田氏は過去の多くの実績から、そのような法則があることを確信したのだという。しかも、過去の実績から「初動」から「極大」そして「静穏期」へのそれぞれを区分する期間が分かれば、地震がだいたいいつ頃起こるのかということが、計算によって求められるという。なぜなら図のa(初動)b(極大)c(前兆終息)d(地震発生)の点の間には図にあげているような数理的法則があるのだという。

したがって地震が発生するのは必ず前兆を観測してから一旦その前兆が終息し静穏期を待たなければならないわけだが、ただし、このような法則に簡単にあてはまらない地震も過去いくつかあったという。通常のパターンのように、前兆が一向に終息せず、異常電波が極大を経て減少化しながら終息する前に再度元に戻って同じような極大化と減少化のパターンを何度も繰り返すという前兆現象が異常なほど長期間にわたって続くという現象である。実は今回串田氏が警告している琵琶湖周辺域の地震発生の前兆は、過去4年間以上にもわたり続いてきた前例のない長さの前兆現象を根拠にしているわけだが、この前兆現象があまりにも長期間にわたっているので、串田氏自身この前兆の終息がいつ頃になるのか、つまり地震がいつ発生するのかということに関して、過去何度も修正を余儀なくされた。

本書(「地震予報」)が出版されたのは今年の9月であるが、同じ前兆がそのはるか4年ほど前から続いていて、いつ頃その前兆が終息し地震が発生するのかということに関してなかなか予測もできなかったが、本の中ではさまざまな計算結果から今年の12月29日頃の発生がもっとも可能性が高いとされていた。しかしながら、そのときになって前兆が終息しなければ、再度、警告日を延長する可能性もあるとされていた。すでに今月12月26日の時点でなお前兆が続いているという串田氏の観測情報が流されており、12月29日に地震発生の可能性という当初の警告はその時点で修正され、次の警告として1月8日頃の発生の可能性という情報に変更されている。

そんないい加減な地震予知は無責任ではないかと思う人もいるだろう。しかし、串田氏は決して何の根拠もなく警告日を変更しているのではなく、たしかな根拠に基づいて変更しているのである。いずれにしても異常な長期にわたる前兆現象が一向に終息せず、今でも続いているということは間違いがなく、それに関して串田氏が嘘をついているとは思えない。もしこの長期前兆が終息してもなお地震が起こらなければ、串田式地震予知法は破たんしているのではないかという批判はできるだろうが、しかし、仮にそうなったとしても串田式地震予知法がまったく根拠がないとは決して言えない。なぜなら、いままでその方式によって完璧な地震予知に成功した例が過去何例かあるからである。

たとえば2008年の6月14日に発生したM7.2の岩手宮城内陸地震がある。この地震は活断層のない地震であり、地震学者に説明を困らせた地震である。ただし串田氏はこの地震の予知に成功したわけではない。実は串田氏はこの地震が起こる前に(今回の警告と同じように)非常に長期間の前兆を観測していたという。その期間は1年以上であった。その長い前兆が終息したのは5月だったという。その終息をもって串田氏は地震発生を6月の17日±3日としたわけだが、推定領域をまちがってしまい関東圏で地震が発生するものと思い込んでいたという。これは彼にとって大きな失敗だったと認めている。それでも地震の規模をM7.1±0.5としていたわけだから、これは必ずしも外したとはいえないだろう。

しかし彼はその失敗から多くのことを学び、次の予知成功に生かそうとした。6月14日の地震のあと、すぐに新たな前兆現象の初動が出現していた。その解析の結果、次の地震は7月24日±に起こることを計算で求めた。地震の規模は6.5±0.5とでていた。今回は推定領域についてもまちがいがないと確信したので、彼は悩みに悩んだあげくに、この警告を自治体に報告しなければならないと考えたようだ。彼は7月21日に推定領域の岩手県~秋田県の各自治体にFAXを送りつけた。

推定発生日は7月23日または24日の可能性、規模はM6.5±0.5の地震。領域は岩手県~秋田県の東北地方という内容だった。事実、7月24日の午前0時26分に地震が発生した。規模はM6.8で、領域は岩手県沿岸北部であった。まさに串田氏の予測とピタリと一致した地震であった。

この一例をもっても、串田氏の予知方式がたしかな根拠のあるものであることが分かるであろう。そのときFAXを送りつけられた岩手県や秋田県は各自治体はその予報の正確さに驚いたことであろう。

話を今現在の串田氏の警告にもどしたい。今現在(12月31日)時点での串田氏の予報は長期前兆が現在を続いており、地震の発生予測は年が明けた1月5日以降になるだろうとされている。もちろん串田氏はこの予報が必ずあたるということをいっているわけではない。前兆はまだまだ継続し、地震の発生は先に延びる可能性もあるということを彼は述べている。ただ、その発生可能性があるという観測データがでている以上は情報を公開する必要があると考えて、雑誌週刊FRIDAYの取材にも応じたのであろう。もちろん私自身はこの予報があたらないことを願っている。しかし仮にあたらなかったとしても、串田氏の努力は決して無駄ではないと確信している。彼の努力はいずれ早かれ遅かれ世界的に認められることになるだろう。ただし、それまでに犠牲が少なければ少ないほどよいと思っているのだが、現状では多くの犠牲を伴わなければ彼の努力も報われることはないのではないかと危惧している。

最後に、この本の終りの方で串田氏が述べている通哭の嘆きの言葉を紹介しておこう。この言葉を聞いて、気象庁の役人や地震学者そしてマスコミ人が一日も早く目を覚ますことを願うばかりである。

17年間、観測研究を続けてきた中で、多くの大きな地震の予測に成功し、地震発生前に地方自治体に地震予報を出し、誤差なく予報が成功したという歴史的成功も、日本のメディアは興味を示さないし、17年間の研究成果の発表の講演開催の通知を各メディアに送っても、新聞社もテレビ局も、誰一人として来ていただけなかった。大学の教授職の方の発表などは大きくニュースになるのに、一般民間人の観測研究などは、この程度の扱いであることがよく分かる。したがって現状では、一般公表することは不可能に近い。(PHP新書「地震予報」P329-330)

補足1
そんなにあたるというなら、3.11の地震を予測できなかったのはなぜか?と誰しも疑問をもつだろう。実は3.11前にも串田氏は30台の受信機のうち2台で異常を検知していたという。しかしながら、これは3.11後にわかったことらしいが、プレート境界型の地震のように沿岸から遠く水深も深い海底で起こる地震の場合は震源域の異常がはるか上空の電離層に影響を与える前に分厚い海水層によってかなり減衰し、少なくともM2以上は規模を大きめに見る必要があるということが後日わかったという。それに対して現在観測中の前兆現象は30台の受信機全部で観測しており、これは間違いなく海底ではなく陸地域で起こる直下型地震の前兆であるとみなすことができるという。

補足2
本日(1月4日)串田氏発表の報告によりますと、本年1月8日頃の大地震の可能性は少なくなったということです。その理由は前兆現象がいまだ継続中であり一台の受信機を除いて終息がみられないためであるとしています。ただし、これで安心というわけではなく(串田理論によると)地震発生は必ず前兆現象が終息してから起こるということになっているので、今後も引き続き前兆現象の推移を見守る必要があるとしています。1月4日午後10時記
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